パパと小学校の思い出

2021年12月15日水曜日

生活

しばらくぶりに親と話した

この前、母親と話す機会があったとき、長男くんに中学受験をさせていることに触れた。
勉強教えているのも伝えた後、一言、言われた。

「お前、小学校のときそんなに勉強できなかったじゃん」
ま、だいぶ盛ったとしても、そだね。

小学校の思い出

小学校の勉強では、真剣に分からなかったのは小数と分数の変換くらい。
ノルマ6問、30分居残りさせられてなお、1問も解けないくらい全然分からなかった。
単に、前日に風邪で休んで、変換方法を聞いてなかったというだけだけど。

だって、「水が半分だと1/2っていうのよ」とか聞いただけなのに、1/2 = 1÷2だとは思わないよ。
分線の記号の意味なんて聞いてないもの。
30分経って先生が職員室から戻り、まだ残っていた数名にやれやれって感じで「ほら、上割る下でしょ?」って言われた瞬間に理解して、その後1分で帰ったけど。

しかし、小学校以外の勉強じゃ、3,4年くらいのとき、母親がなぜか夏休みの宿題に追加して自由自在を用意していて、言われるがままに取り組んだけど、さっぱりさっぱり。


解答を読んでも全く分からず。
問題集だったから、解くための基礎知識が足りていなかったのだと思う。
おそらく、今、長男くんにやらせているのと似たような次元なんだろうな、学校の勉強のレベルから見て。
解答を読んで分からない理由が、「知らないことが書いてある」だったから、本人としては「あぁ、きっと習う前の問題なんだな」くらいにしか思ってなかったけど。

中受をするような地域でもなくて、そんなシステムも知らず。
気が付いたら、委員会が一緒でわりと気になっていた女の子が一人、中学に進んだらいなくなっていて、ショックだったくらい。
…うん、いらない情報だな。

なお、妻は最近このブログを「長い」と一蹴して、タイトルすら読んでくれない。
だから、こんなことを書いても気付かれやしないさ、きっと。

…気づかれたところで、なんだ、という話でもあるけど。
結婚して十数年とはいえ、ちょっとくらいはお餅も焼いて欲しいお年頃。
えーと、ちょうど300ヶ月目か、今。
14歳の。
思春期、真っ盛りだな。

小学生時代

そんなわけで、塾にも通っておらず、そもそも勉強する習慣もなかった私には、小学時代は習い事以外は、ゲームしていたり漫画読んだりして過ごしていた。

一人でもできるテレビゲームのほか、兄弟、遊びに来るいとこと、対戦相手も困らなかったので、ビデオもそうでないものも含めて年がら年中ゲーム。

つまらなかったとは言わない。
掛け値なしに、楽しかった。
プレッシャーもストレスもない毎日。
でも、時々退屈だった。

はっきり言って人付き合いは当時から下手だったし、つまらないと思うことを我慢するのが人よりも苦手だった。
兄や年上のいとことよく遊んでいたせいか、同い年の友達と遊んでいてもあまり楽しくなかった。

色々習い事はやらせてもらったけど、自分から見ても不器用な子だった。
私自身、どれも今一つハマらなかったし。
小学2年くらいからか、自分自身ではもう、「勉強以外ではどうせ食べてはいけない」と諦めていたからかもしれない。

今上手くできるわけでもない、負けず嫌いだからそれで楽しいわけでもない、苦労して頑張ったところでどうせ大したモノにもなれない。
それでも頑張ろうと思えるほど無邪気でもない。

なので、もし、こういう中受の環境があったのであれば、気に入っていただろうな、きっと。
頭を使うのは、体を動かすよりも、単純に好きだったし。
塾にも行かない小学生では、そんなもの発揮するチャンスすらなかったけど。

ただ、親は不安だったろうな、と思う。
「愛想も悪く、色々からきしで、この子は一体どうなってしまうのか?」と。

二月の勝者の今川さん

次点が今川さん。
中受への関わり方はともかく、子どものことを第一には考えていると思うのです。

島津さんちはドラマ的なイベントがあるけど、今川さんちも作中では塾視点から散々な描かれ方。
ひそやかだから、ドラマでもほとんど扱われなかったけど。

でも、一番毒されていない考え方じゃないだろうか。
私も普通に思っていたもの。
中受、少しやらせてみて目がない感じなら、高校受験で頑張れば?って。

「『偏差値だけが全てじゃない』って、むしろそちらの考え方の方がレア」と、偏差値でしか学校を選んでこなかった私的には思う。
例えば子どもがFランと東大に入れるとして、よほどの目的がない限りはFランでなく東大を選ばせたくないか?

それに、私立と公立じゃ、アホかというほど学費が違う。
おそらく、大体の学校と塾とじゃ、こと勉強に限れば塾の方が教えるの上手いよ、きっと。
そこの学費をダブルで出すのは大変だし。

ウチの場合は、神奈川の公立に対して、私自身が嫌な思いをしたのと、長男くんも向いている気がしないから行かせたくないけど。
そういう事情がないのであれば、無理に私立だけを選ぶ必要もない。

面談時に宇宙が見えるだのと言われていたけど、中受の進学塾は、そこの進路は想定しないから、会話が成り立たないというだけ。
今川さんちは、選択基準の優先度トップが純粋に偏差値。
他の子だって似たようなもんじゃん。
現状と乖離しているかどうか、で。

で、一定以上のところじゃなかったら、公立でいい、と。
でも、たとえリアルな世界でも、塾からは、誰も一度も言われないと思う。
「地元の公立でいいんじゃないですか?」って。

いやいや、公立中→公立高なら、きっと学費の差で500万くらいになるんじゃないか?
その選択肢がないのは、単にポジショントークなだけでしょ。
どんだけ生徒のご家庭が金持ちだと思ってんのさ。
近いから学校外の活動の自由度も高いし。
勉強・学校だけが人生の全てじゃないんだぜ?

特に今川さんちは、たしか母子ともにご近所の変なのに粘着されているんでしょ?
だから、一定以上の偏差値の学校でなければ、折につけ余計な攻撃要素になりかねない。
子どもがそんなんで学校で泣かされて帰ってきたら、私でも偏差値が最低条件だと思うわ。

たしかに、それが単なる「仮想の周囲」に対する見栄なのであれば、愚かに過ぎようけど。
実害があるんだからさ。
塾ではそこまで言わないにしても。

かわいそう

でも、自分で勉強を教えられるほどでもない、情報収集もうまくいかない。
塾関係者から見たらあまり理解されない状況・価値観だからか信頼関係も築けない。
少し配慮に欠けているところもありそうだから、塾関係のママ友とも離れてしまった。
個別を追加しても、思わしい成果は出ない。

だからこそ、子どもの自己肯定感だけは損ねないようにしても、かえってプレッシャーにしかならない。

やることなすこと全て裏目。
でも、子どものことを第一に考えてはいると思う。
そのあたりが魅力的。

私は母親の立場ではないから、共感はうすいけど。
子どもとして、母親がこういう状況だったら、と思うとやりきれない。

今でこそ、こういう、他人と違った価値観を持っても語れる程度の表現力もついたけれど。
小さいときは、ただ単に妙なことに執着する、変な子。
何をやらせてもうまくできない。
小学校の勉強なんてできて当たり前だから目立たない。

近所からではないけれど、そんな風に私が評価されているのを、母親が言われている場面に出くわしたことはある。

あー、ここから、娘さんが結局第一志望合格みたいな展開にならないかなぁ。
そうしたら、今まで宇宙人のような散々な扱いをしてきたのに、華々しい合格実績として扱うんでしょ?
偏差値XXからの大逆転とか銘打って。
蜘蛛の糸に群がる亡者みたいにさ。

ぜひ見返していただきたい。
きっと、「あぁ、あのとき合格できる学校を紹介してもらえてよかった」的な流れになってしまうのだろうけど。
「近所にバレたら困るような学校」が嫌なのは「娘を守るため」なのだとすれば、娘が強く志望さえすればお母さん的にも納得しちゃいそうな気もする。

…多分、私は、二月の勝者の読者の中でおそらくは稀有な側として、桜花ゼミナールという塾がどちらかというと嫌いなんだろうな。