長男くんの夏休み3日目

2023年8月6日日曜日

算数 生活

立体祭り

今日は夏休みが始まってから3週目の日曜日。
つまり、長男くんの3回目の休みだ。

…21日もあって、3日しか休みがないとは。
ブラックを飛び越え、暗闇ですらも生ぬるい、もはやブラックホールと言っていい生活だ。

…ブラックホールの夏、ちょっとかっこいい。

そんな日くらい、少し休ませてやりたいのが親心。
もういいよ、お前はこれまでよくがんばった。
これだけ頑張るなんて、なかなかできることではないさ。
やることやったら、今日はゆっくりお休みよ☆

「…やることって、なに…?」

妙に勘のいいガキになってしまった長男くんが哀しい。

今日のやること~

ドラえもんのノリで言っても長男くんの顔は晴れない。

もう~、そんなに構えるなよぅ☆

まずはルーティンでしょ?
昨日、頑張って授業の復習もしたからね。
そんなないよ。

あとは~、428の解答用紙の続きはもらった?
…もらってない、とな。
じゃあ、428はないね。

やったー、それじゃルーティンの他には1つしかないよ。

立体図形の強化ツール、前チェックしたやつで、全部ね。さ、やってこーか。

「なに?なんだって?」

あれー、聞こえなかった?
おっかしいなー。

立体図形の強化ツール、前チェックしたやつ、全部ね。

苦手な立体図形

あえて立体図形をチョイスしたのは、率直に言って、けっこう苦手そうだからだ。
本人もなにか「苦手なんだよね」ということが多い。

私も苦手は苦手だけれども、でも大丈夫。
「立体図形が得意だ」という人間に出会ったことはパパの人生であまりないから。
ちょっと切ってみたなりちょっと回してみたならともかく、みんなわけわかんないんだよ、こんなの。

そして、そんな彼の立体図形の取り組みを見ていると、間違える要因は大体3種類だ。

第一に、等積変形。
形を勘違いしてしまって、くっつかないところを無理にくっつけようとしているとか。
まぁ、仕方ない。
形がはっきりと書いていないのだから、想像でやれば間違えることもある。

対策として、立体図形の等積変形はそんなに回転させたりの難しいものはあまりない。
こう、平行移動させる感じで、くっつくレベルだと思うよ。

第二に、切り口。
栄冠にあった切り口のパターンに加え、切り口の考え方をもう一度見直す。
特に、結局難しい問題のときは、切り口は変なことが多いから、自分で考えられるようになるのが重要だよ。

解法には完成図しか載っていないけれど、切り口の平面図に対して、外側の点とか、分かるところから少しずつ情報を書き加えていく感じで書く。

第三に、計算。
立体図形は、平面図形の大体3,4倍くらいの計算量になる。
それで、そのどこかで計算を間違えてしまった瞬間に、算数だと終了だ。

だから、感覚的にだけど、平面図形の3,4倍注意して、式や何を導出しているかをしっかり途中式に加えた方がいいよ。

というアドバイスを送りつつ、一緒に解きつつ、見守る。
大体、5,6時間くらいだったかな。

しっかし、一部の問題はホント難しいな。
それなりに解けるようにはなっていたと思うけれど、というか、多分立体図形は私と同程度には解ける気がするのだけれど、私自身が入試問題を解けるかというと若干怪しい単元だからなー。

まぁ、それなりに得るもののあった日だったかな?

原爆の日

夏期講習仕様で記号のように日々が流れていってしまっていたけれど、今日は広島の原爆の日だった。
昼のニュースで気づいたので、そのまま太平洋戦争関連の話をする。
民間人のいるところ、おまけに学童疎開先のところに落とされた爆弾だ、というような話。

私は子どもの頃に、図書館の本だったかなにか、原爆後に全体的に赤黒くなる地獄絵図のような絵本を読んだことがある。
妻もその本の記憶があるらしいから、けっこう当時は読まれていた本だったのか。

子どもの頃は戦争の悲惨さ=原爆のようなイメージだったから、中高生くらいになってから「たとえ戦争でも民間人の犠牲者が出るのは両者で忌避されるべき行為」と知ったときは驚きだった。

あとは、裸足のゲン。
夏のアニメだったかで、兄弟+いとこで見ていた気がする。
一時期、教科書に載った、やっぱり載らなくなった、というようなWeb記事を見た気がするけど、今日はやっているかな?と番組表を見ても空振り。

と思い立って、動画サービスで探してみると、幸運なことに対応していた。
80分くらいだけど、日常の何気ないシーンはちょっと飛ばして、原爆直前から。

…おぉ、子ども達が、固まっている。
こういう、直接的に民間人を対象にした攻撃、しかも今よりもずっと威力の弱いらしい原爆で、こんな生き地獄だったんだね。
最近のテレビは表現がマイルドだからなのか、親が触れさせようとしなければ、知らなかったかな。
原爆が落とされたらしいことは知っていても、まぁ、私も実際は知らないのだけれど、真っ黒に焦げた人たちが川を求めて歩いていくシーンとかは壮絶だ。

その後、原爆の恐ろしさ、被曝による急性白血病やガンなどの被害者のシーン。
と、こちらも放射能の恐ろしさ、被曝するとどうなるかは知らなかったらしく、「治るの?」と聞かれた。

この放射線での犠牲者も多かったはずだし、目に見えず蝕まれていくし、命を落とさなくても後遺症が残ったりしてしまうよ。
今でも苦しんでいる人が実際にいるだろうし、たしかこの子ども、被爆二世って言ったかな、の損害賠償訴訟は、ちょっと前に国の責任を認めない判決が出たはず。
3.11のときも似たように原子力発電所の事故で放射能物質が漏れるかってとこまでいったし、最近、問題ない濃度にまで薄めて海洋放出しようとか、それに対して中国が猛反発とかのニュースになったやつだよ。

昼ご飯のニュースから、思いがけず長時間そんな話をした今日。
私にとっても身近な話とは言えないけれど、それでも一般常識なレベルとしては原爆や被曝後の症状がどんなものかは知っていたものの、子ども達は「原爆の日」以上には全く知らないようだった。

まぁ、触れる機会がないのなら、そういった知識がないのも当たり前か。
次世代に引き継ぐといった高尚な考えではなくても、特に核家族な我が家的にはかなり意図的に教えないと、知らないままで生きていってしまうのかもしれない。

差別用語

そういえばいつだったかの授業後、「とある差別用語を僕だけ知らなかったんだけど、パパは知ってる?」と長男くんに聞かれたことがあったっけ。
まぁ、そんなに強い用語ではないか?
「ホモ」だとか「オカマ」だとかの単語。
国語の文だかで出てきたらしい。

アル中だった父が、けっこう吐き捨てるように差別用語を使う人だったので、私は無駄に詳しくなった一方、使うのが嫌いだったからあまり子ども達の前でそういう用語を喋ったことがない。
もっとも、「ホモ」の方は「Homosexual」の略語だから、蔑称ではないかもしれないけど。
「オカマ」の方はさすがに蔑称だろうから使わなかったし、テレビもあまり見ない我が子達は「オカマ芸人」といった一昔前に流行った単語を聞くこともなかったのだろう。

開き直るまで突き抜けてそれをウリにしてテレビに出ている人にはそう言ってもいいのかもしれないけど、カミングアウトの有無に関わらず悩む人だって多くいるだろう中で、その用語を私は使いたくなかったんだよね。
LGBTとかの概念があろうがなかろうが。

だって、我が子達だって、そちらに該当するかもしれないのだし、それでも家族としてなにも変わらないのだと受け止めてあげられる親でありたい。
であれば、そんな蔑称を家庭内では口にしたくなかった。

差別解決としては、「そういう概念や歴史を知ってなお差別をしなかろう」という方針が理想なのだろうけど、次善の策として、そんな差別があったという歴史を教えなければ、差別があった世代からはキレイごとに見えるかもしれなくても、その次の世代ではキレイに差別なんてなくなるだろう、と思って。

だって、「そんな差別があったんだ」という事実を知らないまま「性的嗜好を理由に人に対して悪い態度を取ってはいけない」とだけ教えられるのだから、「差別をする」という発想に至らない。
もっともそれは、被差別側ではなかった人間の意見に過ぎないかもしれないけれど。
ちょっと前にやった「デビルサマナーソウルハッカーズ2」というゲームでも、そんなこと言われてたっけ。

しかし、中受のためには、そういう知識も教えてあげる必要があるのかなぁと改めて思った今日だった。

でもまぁ、とりあえずそんなニッチな知識よりも、立体図形の方が重要度は高いのだけれど。
さて、明日からまた夏期講習、頑張れー!