二男くんと理科の疑問

2023年7月14日金曜日

生活 勉強方法

疑いを問え

二男くんが通塾を始めて早半年。
そろそろ1ランク勉強の質を上げたい二男くん。

とりま今回は理科。
状態変化。

じゃ、やっていこーか。

思い起こしをよく読め

まず、これから勉強していくときには、思い起こしから読もうね。
そりゃ、問題が解き終わったら勉強は終わりだけどもさ。

授業じゃ全部習ってないかもしれないんだし、問題は大事に解かないとダメだよ。
そんなに数があるわけじゃないんだからさ。

「えー、でも早く終わりにしたいよ」

でもね、キミは答えを覚えちゃうでしょ。
それが悪いわけではないけれど、だとすると、1回目をしっかり解かないとダメよ。

「うー。でもしっかり読むと時間かかるし…」

ふむ。
思い起こしに書いてあることは、どうせすぐ問題になるんだけどね。

なら、「どうして?」と思いながら読むようにしたらどうだろうか?
そうすれば、理解も深まるし退屈でもなくなるんじゃないか。

ということで、改めて読ませると、それでもさらっと読む二男くん。
それで、本当に、疑問はないのかな?

「うん、ない!」

そうか、ないか…。
…じゃあ、パパから聞いても、いい?

「いいよ!」

そうか、聞いても、いいのか…。
キミ、キミのおにいちゃんが、どんな目にあっているのか、知っているんだよね?

もう一回聞くけど、ホントにいいの?

「うん!」

…じゃあ。遠慮なく。

…だから、言ったのに。
数分後、読み直しながら質問してくる二男くんの姿がありましたとさ。

選択肢を全部見ろ

次に、選択肢を全部見て、しっかり判断しようね。
これまではそんなに聞かなかったかったけれど、テストならともかく勉強するときには、選択肢の内容を確認して、一つ一つ判断するくらいに勉強しようね。

さて、じゃあ、ココの選択肢の正解はアなんだけど、なぜアなのかは分かる?

「アが正解だから」

それは、理由ではないね。
もうちょい考えようか?

「んー、…アが正解だから?」

…変わって、ないね。

さっき言ったけど、全部を見て判断するんだよ。
だから、アが正解なら、イとウには間違いがあるってこと。
それを見つけようね。

さて、どうしてイとウは違うのだろう?

「うーん、分からない」

分からないなら、考えてみよう。
文を区切って、一つ一つ考えてみたり、知っていること、習ってたことから判断したり。

間違えてもいいから、とにかく考えろ。
間違えれば間違えた分だけ、正解に近づくんだから。
間違える度にヒントもやるから。

と、色々と答える二男くん。

いいぞ。
まだ全部違いはするけど。
頑張れ頑張れ。

しかし、途切れてしまう二男くん。
しまった、難し過ぎたか?

「もう、分からない!」

うーん。
分からないかー。
でも、分からないのを考えていかないと、分かるようにならないぜ。

「飛ばせばいいじゃん!」
テストのときはそれでいいんだけど、勉強しているときは、分からないのを分かるようにしないといけないしな。

「でももう、これは僕には分からないよ!もう教えてくれなきゃ考えない」

うーん、でも、もうこれは、分かるはずのことだぞ。
この前に勉強したはずの内容だし。

もうちょっと、頑張ってみ。

「ヤダよ!もう分からないもん!」
うーん、そうか。
でも、頑張って答えてみよう。

といっても、もうずっと止まっている二男くん。

うーん、いじけてしまったか。

ちょっと危惧していたのだけれど、長男くんよりなまじ上手くスタートさせられたからか、こういう場面で立ち向かえずにいじけてしまうか。

まだ4年生ならいいんだけど、5年以降に、こんなことしてる暇、ないんだよねぇ。

やるならやる、やらないならその日はもう切り上げる、とかスパッと切り替えないと。
まぁ、後者の方針なんて許さないけど。
「分からないなら諦める」っていうのを勉強するたびに繰り返していたら、段々分からなくなっていってしまうし。

なら、どこまでいじけて椅子に座っているのか、見せてもらおうじゃないか。

…と思っていると、1時間半、じーっと座ったまま。

うーん、変なところで意地を張る男だな。
長男くんはこういうところ切り替えが早いけど、彼は私似だな。
一線を越えてしまったら、もうテコでも動かない、という感じか。

端から見れば無駄にかもしれないけど、彼の中ではその無駄こそ貫き通す価値があるのだろう。

しかしな。

そんな対応を取られても、彼とよく似た私が、折れるとでも?

明くる日

その日は寝る時間が来たのでもうおやすみだったけれど、次の日学校から帰ってきた彼が遊ぼうとする前に、昨日の続きだよ、と。

「ムッ」と身構える彼に、昨日と同じ質問を投げかける。
なぜ、アなのか、と。

そうして昨日のところまで整理を続けていくと、同じところで止まりはする。
そこで、余分に、一つだけヒントを出そうとしたところで。

自分で、次を答えた。

…なるほど。
想定していたものとは違ったけど、そういう考え方はできるな。
そして、それは実際には起きない。
だからその選択肢は間違っていることが確定する。

大したものだ。
自分で、たどり着いたじゃないか。

そうやって、分からなくても考えろ。
考え続けて、新しい答えを出せ。
そのためのヒントは、あげるから。

諦めるな。折れるな。心を燃やせ。

これから、難しくなっていく勉強に対して、分からないことはたくさん出てくるだろう。
何が出て来ても教えてはやれるけど、でも、頼りきってはダメ。
自分で解く、という気持ちがないと、身に着かないからね。

さて。
じゃあ、理科の続きは、国語だな?

というと、イヤーな顔をするので、さすがに休憩させたげた。
…まぁ、結局国語もやったんだけどね。
意地張って予定こなさないと、結局最後に困るのは自分だから、ということも、私とよく似た彼に教えてあげないとね。

悩んだインターバル

なんていうことで、とりあえず二日がかりでうまくいったようではあるけれど。

一日目の寝る前は、私と離れたときから泣き出していたと妻から聞いたし、妻と対応を相談したりもした。
4年の前期じゃまだ早かったかもだから、もう答え教えちゃおっかなっという自問自答も、それはそれは繰り返した。

うーん、ほんっと、意地っ張りだな、彼は。

どうして兄弟でこうまで性格が違うのかな?
面白いもんだ。

人の話を聞かず私をブチ切れさせ、「もう今日は絶対に教えない!」「教えてよー!」と繰り返していた長男くんに比べて、私との相性はどうなんだろう?

二男くんは、ときどき人の話は聞いていない、というか理解できていなさげだけれど、最近は聞き返すようになったし(ならないと話を進めちゃうから、困ることに気づいたのだろう)、素直は素直だから、今回のような状態になるのは珍しかったのだけれど。

まぁ、似た者同士、意地を張るときには、最後の一言をしっかり言うあたりも似ているようだ。
要は、その最後通牒のときに折れてあげれば、そこまでひどくはならないのだろう。
そういうときは、こちらが大人なのだし、折れてあげるとして。

しかし、ムダな意地でも張り通す気概はあるわけか。
本当に、1時間半、何もしないで、ただ椅子に座っていたからな。

そういうエネルギーをどうにか何らかの活動に向けてあげられるといいんだろうな。
中受に限っていえば、勉強に。
ここまで素直なんだから、自分で「コレをやらなきゃいけない!」と思わせれば、きっと一切の例外なく、そのやり方だけを繰り返してくれるようになるだろう。

そういうところまで国語の読み方とか身につけさせたいなぁ。
でも、これだけ言っていても、元気よく選択肢から読みだすのは、一体何なんだ。
もっと横に張り付いて繰り返させればいいのかな。

しかし、長男くんの面倒も見なきゃだし、見たいし。
うーん、体が二つ欲しい。