冬期講習後
冬期講習が終わり、長男くんは一週間の塾休み。
しかし、インターバル明けはまた全モから。
今回はおそらく、プレ合判とは違って、前回全モからの出題がメインになるのだろう。
ということで、立体図形の1回分とか、理科の波動とかもやらないといけないといけないのだけれど、それより優先度が高いのが、思育テの解き直し。
思育テ
正式名称は「思考力育成テスト」。
例によって、名前が長くてタイプしにくいので、「思育テ」と略している。
読み方は私も知らない。
全5回の各回にそれぞれテーマが設定されているのと、単元レベルの範囲が予め示される。
第1回: 原因と結果
第2回: 目的と手段
第3回: 具体と抽象
第4回: 特殊と一般
第5回: 部分と全体
「育成テスト」という名を冠してはいるものの、基本的には上弦のみが受ける試験、のはず。
コレのせいで5年後期は土曜にずっとテストになってしまった。
結局ここまでの4回分の解き直しは放置してきた。
基本的に、テストの解き直しは早くやるのに越したことはない。
子どもの頭に、問題や「解けなくて悔しい」というような気持ちが残っているうちに、やり直してしまった方が効果的。
それでも放置したのには、もちろん理由がある。
放置理由
「時間がなかったから」というのも、まるきし嘘ではないのだけれど、ちょっと違う。
たしかに本科優先と考えてはいたし、本気で全部解き直しを考えたら厳しいものの、間違えた問題を見直す時間くらいはあった。
しかし、それよりも、長男くんには効果的そうな使い方があった。
すっかり略された「思考力」の名は伊達ではなく、各教科・各単元の知識を問うというよりは、思考をさせるような問題。
つまり、普段の育テよりも、複雑な傾向にあるのだ。
問題文が。
問題文の読み込みが甘い長男くん、国語の練習で設問をある程度しっかり読むようにはなってきたものの、まだまだ。
その点で思育テの出題は、そんなに簡単な難易度の問題でもなく、栄冠で学んだパターン的な問題からも外れて、しかも4教科分。
これは、単発でやるよりも、特訓でしょ。
やるとなればまとまった時間が必要だし、もう新しいテキストの一行問題集とかもらっているであろう新6年生前の休みは使えないし。
この機会を逃してしまうと、放置のまま終わってしまう。
練習の仕方
これまた都合よく、この前の冬期講習、算数でポロポロと問題条件を読み間違えていた。
それならなおさら、動機付けをしやすい。
あのね、長男くんや。
この前、見直しを計算部分しかしなかった長男くんや。
問題文の読み間違いはどうすれば防げると思う?
「うーんとね、式から見直せばいいのかなぁ?」
それは1つの方法なんだけどね。
これまでは、そうしろって言ってきたけどね。
そろそろ、次のステージに行こうか。
その方法の致命的なデメリットとして、そもそも気づきにくいっていうのがある。
一回間違って理解してしまうと、それを否定するほどまっさらになって間違いを見つけるっていうのはなかなか難しい。
おまけに、問題を間違って解釈していると、そもそも解けないことも多い。
仮に解けた後に間違いを見つけても、そこで始めから解き直すというのは時間も使ってしまう。
「じゃあどうするの?」
まずは精神論だ。
1回目に読むときから、間違えんな。
「そんな、ひどい…」
ローラ姫のモノマネを覚えたのは褒めてやるが、ループする必要はない。
もちろんそれだけじゃなくて第二段だ。
飛ばすな、ゆっくり読め。
「でも、早く解き始めないとって思っちゃうじゃん」
その逸る心こそが毒だ。
間違えてしまった方が正しい道に戻るのが難しい。
そして、「ゆっくり読む」というのも、そんなに時間を使いすぎるほどじゃないよ。
今のキミなら、な。
もう、常に説明文飛ばして(1)から読むような必要はあまりないんだ。
パターン的で簡単な一問一答ならともかく、しっかり説明文全部を読んだ方が正答率が上がる。
ただ、何度も読んでちゃさすがに時間が足りない。
だから、1回で理解しろ。
1回読んだら、もうそこの問題文は消滅していくようなイメージだ。
それっくらい問題文を1発で理解することをまず心掛けろ。
1回で理解できるなら、そのまま問題の誘導にまっすぐ乗れるようになれば、解く時間は短くなるさ。
ということで、その練習がこの思育テ。
全部解き直せ。
ただ、重要なのは、答えを出すことじゃない。
分からなくてもいい。
「問題文の内容を誤解しない」のを目指せ。
「うーん、でも、やっぱり急いじゃうよ」
まぁ、そうだろうね。
ところで、夏期講習から冬期講習に比べて、なんでキミは成績が上がったと思う?
なにか変わったことがある?自分的に。
「それは、時間配分ができるようになったからだと思うけど…」
たしかにね。
ついでに時間配分が出来るようになったのは、時間を気にするようになったのもあるけど、あと、それに間に合うように解くのも速くなったしね。
だから、急がなくていい。
普通に読んで解いても、十分間に合う。
焦るな。
焦っても結局問題を読み間違えて不正解になるし、あまり読まずに手間取って悩む方が時間を使う、というのを理解した方がいい。
第一回の成果
問題自体は、前にやったときよりも解けるようにはなったかも?
ただ、問題を読むことは初回からそんなに出来るわけもない。
算数と理科で何問か、誤解していた。
でも、国語と社会はしっかり読めていたかな。
あと3回分練習できるから、ジョジョに頑張れ。
と言って、一回目の初日はその程度で終了。
いきなりガミガミ言ったら、嫌になるだろうし。
第二回の結果
次の日は、国語→社会→理科→算数でチャレンジ。
前の日に読めている順にやれば、その流れに乗れるかもしれない。
でも、この回は、国語が難しかったんだよなー。
やっぱり、問題自体は出来たり出来なかったり。
総じて見ると、若干出来るようにはなっているかもしれないけれど、若干、だな。
トラブルが発生したのは、算数の最後。
もう、疲れてしまっていたのかもしれない。
「例えば」と書いてある問題文の条件を読み落として、同じ条件でちょっと作業するだけの問題で間違い。
だーかーらー。
そういうのを無くすための対策なのに、なんで読まないの?読むのを忘れるの?
たった4,5行の例を読まずに、なんで解き始めちゃうの?
こんな問題ね、100人いたら、90人はしっかり読んでから解き始めるの。
そういう風に問題の内容、特徴をすぐ掴むのが応用問題をスラスラ解くのには必要なの。
そんな、ゴン詰め。
勉強が出来るようになったという自信があるのか、若干反抗期に入ったのか、表現力がついたのか、最近は言い返してくることも増えたし、内容によっては笑って許容してあげるけど、今回のは、ダメ。
何を言い返してきても、なあなあにはしない。絶対に。
この程度の、ちょっと問題設定が複雑なだけのパターン問題、例の部分を読まないのはあり得ない。
読みさえすればヒントが隠れているんだから、「読まないで解く」なんていうクセがあったままじゃ、問題を読んでから解く側には勝てない。
それじゃキミの熱望校に受かるのはかなり難しい、ほぼ不可能。
というよりも、万が一で受かってからの方が大変だよ。
その後の勉強で大きなハンデを抱えることになるから。
「じゃーもういーよ!!受からないなら、受からないで!」
おー、ヤケになってんなー。でも、一番直さなきゃいけない悪癖だしなー。
たとえまた自信を失わせたとしても、問題文を読まない・人の話を聞かないのは、絶対に許容する気はない。
あ、そう。
じゃあ、それで。
「…。…問題文をしっかり読むのはやっぱり難しい。他に何か代わりにやればいいことはないの?」
代案を考えようとするのは偉いけど、キミは何か思いつくのか?
パパにはそんなものは思いつかない。
自然と出来てしまって、何が難しいのかもさっぱり分からない。
どうして、難しいんだ?純粋に疑問だ。
「…よく分からない。なんとなく分かった時点で、もう解きたくなる」
その気持ちは分かる。
特に、今日はこの問題が終われば終わりだしな。
でも、急がば回れ、とも言うし、毒蛇は急がない、とも言う。
何度も何度も、「問題をよく読む練習」と言っておいて、なおこの程度なんだ。
練習のしがいがあるだろう。
今、出来ることなのであれば、わざわざこんな特訓はしないよ。
おそらくコレは意識の問題。
時間配分だって半年で大きく改善したんだから、「本気でやろう」と思えば出来るはずだ。
んー、そうだな、問題文を読んだら、横の余白に縦線でも引いていったらどうだ?
何かしら視覚的に分かるようにすると気付きやすいかもしれない。
他にも、読めてないな、って思ったタイミングで、深呼吸でもして一回落ち着くとかな。
人の話の聞き方にも通じるから、出来ればそのときにも使える工夫点を自分で考えてみて欲しいな。
自分の問題点を、自分で直すように工夫してみな?
そのために、勉強しているんだからさ。
ちなみに、この問題は、例に出てくる15という数字が光り過ぎ。
そこから20、あるいは20の最小公倍数がキーだと気付いてしまえば、数の性質の単元の分野なんだから、まずは何も考えずに素因数分解。
そうすると、20=2×2×5で、それと(1)の範囲の作業内容から、20と互いに素であるのが条件、2と5の倍数以外だと気付ける。
それが(2)の答え。
残念ながらパパにはこれは応用っていうレベルではなく、パターン問題だ。
数の性質の分野で、素因数分解を使えば解ける、なんていうのは。
でも、パパだってこうやって問題文を読めるようになるのに、高校3年生で半年を費やしたんだ。
ハッキリ言ってこの「問題文をしっかり読む」というのは、キミにとっては数年越しの課題なんだし、たった二日くらいで、諦めるな。
今、出来ないからといって、出来るようになる努力をやめるな。
高い壁の方が、きっと登れたときには気持ちいい。
ということで、また明日、がんばろうか。
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