長男くんと詩

2022年12月6日火曜日

国語 復習

わからない!

長男くんの国語が、詩に入った。
一年振りだ。

そうすると、栄冠の分量が減る。
早く終わる。いいことだ。

身に着くかは、別として…。

少ない文章の突っ込みどころ

私的に、国語のテストは設問を読んで何を求めるのかを理解して、それを文章中から探してくる作業だと思っている。

詩だと、そのときの根拠となる文章が、圧倒的に少ない。
しかも、いろいろ表現技法があり、少ない文章から作者の気持ちだとかを読み取らなければいけないようだ。
おまけに、斜に構えた嫌な性格だからなのか、その作者の気持ちに私は全く共感できない、というか、理解をしたくない。

今回の栄冠でのテーマの1つ目は、小枝の気持ちになった詩のようだ。
どうやら擬人法で表しているらしい。

…もうこの時点で、問題集を閉じたくなってしまう。
小枝?なんで?
それで、オレに一体何を伝えたいというの?
オレの貴重な時間を使ってまで、この言葉の羅列は読む価値があるというの?
ドキュメントを読ませるなら、はじめに目的の紹介から始めてくれる?

さらに設問を読んでいくと、どうやらこの詩とやらは、平仮名ばかりを使うことで、文章全体の「やわらかさ」を表現しているらしい。

やわらかさ?
文字に硬度があるの?
それは、どうやって測るの?
万人に共通の尺度があるの?
まずその定義から始めてくれる?

いや、中学レベルだけど知識としては知っているよ?
平仮名は漢字から当時の女性用に作られた文字で、たおやめぶりとかいう表現方法とかがあったくらいなんでしょ?
でもさ、結局印刷文字で書かれた平仮名に、そんなにやわらかさは感じないっしょや。

そんなのを「平仮名だけで書くことによってやわらかさを表現しました」なんて「分かる人には伝わる」みたいな気になるくらいなら、文章の最後に注釈の※でも打って、「生暖かい目で読んでください」とでも書いておけばいーじゃん?

と、こんな具合に、突っ込みどころが多すぎて、まともに読むことを脳が拒否してしまう。

残りの栄冠のテーマも、かたつむりとアリが這っているっていうことを、よく分かんない感じに表現して、生物へのやさしさを表現したらしい。
そんなだったら、「生物にやさしくするって、いいよね。みつ○」って最後に書いとけば余計な誤解を生まなくて済むじゃん。

全方位に気を遣った表現をすることが求められる昨今、こういう察してチャンな文の読解はどうにも好きになれない。

ということで教えてみた

そもそも、入試問題が中学の最初の授業であるとするならば、その題材に詩を選ぶ学校に興味が私にはあまりないのだけれど。

とはいっても、「問題が解けない」というのはそれはそれで問題なので、長男くんに教えてみよう。

ちなみに、私は突っ込みはいれてしまうけれど、大体の設問はなんとなく理解できる。
まぁ、小学生がやるような詩だしね。
しかし、長男くんはわりとさっぱりなようだ。

ということでだな。
キミの解き方は、おそらくだが、違うぞ。

「えー、だって全然何言っているか分からないんだもの」

だろうな。
それはパパも同じだ。
小枝ちゃんの気持ちになったことはこれまでの人生で一度もないし、おそらくこれからもないだろう。

だからこそ、読まなきゃいけないのは、設問だ。
設問の方はいつも通りの書かれ方で、本文ほどポエミーじゃないだろう?

本文は、むしろ諦めろ。
これは、暗号なんだよ。作者の頭の中の一部を抜き出した。

一部だから、作者以外の人間、少なくともメインの読者たる受験者側には、100%は分かりようがないんだ。
他人への説得力を重視して記述される説明文とは、作者の意識からして全く違う。
だから、読んで理解しようということこそ無理がある。

ほれ、最後の設問とか、「作者とかたつむりの視点が同じになっている1行はどこか?」だろ?
パパには虫と同じ視点になった経験もなろうとも思わないけど、というか軟体類の視点というのがどうなっているのかも知らないけれど、設問になる以上は、まず、この1行は必ず存在はするわけだ。
しかも、1行だけに限定される。

で、基本的にこの詩はどちらの視点が主か分かるか?

「人間だから、作者?」

そうだ。
だから、これは、かたつむりの視点の1行を探せばいい、ということになるだろ?

「でも、そこからわかんない」

…そだね。
そっからは、候補はあっても確定というほどではないね…。
まぁ、中でもかたつむりの感想を言ってそうな最後に答えはなるのだけど。
キミの言っていることも十分、「かたつむりの視点」とやらなんじゃないかとは思うぜ。

それはともかく、テストでもそういう風に、絞り込んで、比較するってわけ。
たとえ間違えても、そのプロセスは忘れちゃダメ。
そのプロセスさえ徹底していれば、ある程度の正答率は達成できるから。

で、そういうのは、最近ちょこちょこ間違える物語文の選択肢でも似たようなもんでな?
前より選択肢の文が読めていると思うけど、だからこそ、選び方が厳しすぎる。

試しにこの選択肢、どうやって選んだ?

「1はココが変、2はココが変、3は微妙だけどココが変で、4も微妙だけど多分ココが変」

そうやって理由をつけて選ぶのはいい。
ただ、微妙なのが2つあったら、そこからは解き方を変えるんだ。
というのも、こういう選択肢は大抵2択で悩むからな。

この場合、1と2は、単体で読んだだけで全然違う。
で、それをして2択に絞り込んだら、次は比較をするんだ。
どっちも微妙なんだから、どっちがよりふさわしいか、という話だな。

こういう比較を4つ全部に対してやるのは大変だけど、2択ならそうでもないだろ?
もしかしたら、その2択からの絞り込みの部分が、ちょっとやり方が違うかもなと思ったところだ。

国語には限らないけど、国語で一番使うと思うから、覚えておくといいぜ。
選択肢の選び方。

ということで、まとめるとだな。
パパの教える詩の解き方は、「詩を読むな」だ。
単に、設問を読んで、少ない文章の中から答えを探す、ゲームだ。

詩の読み方

ちなみに、詩の解き方はテスト勉強だけど、読み方だったらテスト勉強とは別にしてやると、少しは感受性も増すかもな。
こうやって文章だけで見る詩はあまり触れないだろうけど、歌詞でなら出てくるだろ。

「闇をあざむいて 刹那をかわして 刃すり抜け奴らの隙をつけ」とか、直接言っているわけでもないのに、すっごくジョセフっぽいよね、ね?

そうだな、今度歌詞サイト見せてやるから、ジョジョのOPの歌詞だけ全部読んでみたらどうだ?
ジョジョのOPは、ストーリーが分かっている人間には伝わる隠喩まみれの詩だからな。

パパ的には全部いいんだけど、特に1~3、5部のOPの歌詞は大好きだ。
対句とか、反復とか、擬人法とか、一通り表現技法も出てくるんじゃないかな?