一歩進んで二歩下がる
育テが終わればまた本科の復習。
でも、来週月曜が休みなので、ちょっと余裕がある。
今日、昨日の授業の復習が終わらなくても、3連休で育テ向けの復習は出来るからね。
なので、国語読解の最終段階を教えようかな。
そんな風に気軽に思っていたのだけれど…?
国語の解き方
問題の解き方は日能研であまり習わないようなので、私の解き方を叩き込む、という趣旨でやってきたこの1年半。
いきなり全部は出来ないだろうとは思っていたけれど、進捗は良くない。
まぁ、そうは言っても大した解き方というわけでもない。
せいぜい、設問→文章→設問と読むくらい。
文章→設問と読むかは人によって分かれるけれど、まぁよくあるやり方だよね。
過去問とか見ている限り、この分量で文章を通して読んでいたら、長男くんは始めの方を忘れるだろうな、と思うからこその作戦。
他には、傍線部の近くを読むだとか、文章の指示語や接続詞に気をつけて読むとかもあるけど、そんなのはいたって普通。
そんな普通が出来なかった長男くん。
最近はそれなりに出来たかな?と思うので、最終段階。
設問の読み方を教えてみる。
…まぁ、さらに文章の読み方とか、速読とか、要約の仕方とか、まだまだマスターできるまで教えたいことはあるのだけれど、そこまでやれなくても小学生の問題は解けるだろう。
あとは語彙さえ身に付けば。
設問の読み方
ただ、前提として、意識して読む必要のない設問は気合入れて読まなくていい。
つまり、すぐ答えが分かってしまうような設問だ。
論理を飛ばして感覚で理解出来ている設問なら、そちらの方が速い。
大学受験なら感覚を除外した方が安定感が出るだろうけど、自分の意見の言語化にまだ限界のあるキミには、そこまでは求めない。
ただでさえ時間の足りない国語で、正解している問題をゆっくり見直す時間はない。
最近キミが覚えた、「悩んだら飛ばす」をベースにしつつ、まずすぐ答えが出せそうな設問がないか確認して答える。
それで50点中の20~30点くらいをキープした上で、その後の対策。
で、そのやり方だけど。
まず、キミは設問を読んだ後にどうしている?
「え、傍線部の近くを読むんでしょ?そう言ったじゃん」
そうなんだけど。
傍線部の遠くを確認するよりも傍線部の近くから見るんだけど、実は、その前にやることがある。
それが、「設問をよく読む」ことだ。
算数といっしょ。
感覚で解けない問題なら、しっかり理屈で考える。
設問をよく読んで、最終的に、文章で何を探すかを考える。
それが設問を読む目的だ。
感覚でも解ける問題は、そのステップを無意識に踏んでいるはずだよ。
何を探すか分かっているから、文章を読み直せば分かる。
分からない問題には、それを意識的にやるってこと。
ちょうど、承太郎が時の止まった世界を意識したことで、DIO様に対抗出来たみたいにな。
といっても、当たり前のことを当たり前に確認していくだけだ。
例えば先に今日やる問題で一問だけ読むと、「『その不思議さ』は何の不思議さか?」って問題だろ?
これは、国語的なパターンで言えば、どういう問題か、分かるか?
「…、指示語…?」
そう!
指示語が何を指すか?と聞いている問題に過ぎない。
だから、探すべき場所は?
「傍線部の手前?」
そう!
指示語の問題である以上、例外はゼロではないにしても、そこに答えがないとおかしい。
傍線部の手前で、「XXXの不思議さ」に言い換えられるものを探すわけだ。
そうすれば、大分簡単になるだろ?
そういうパターンはいくつかある。
でも、そのパターンは算数に比べてずっと少ない。
説明文なら、
・指示語:傍線部手前
・接続詞:空欄前後
・言い換え:傍線部前後
・理由:傍線部前後
・具体例:前後の抽象とまとめ
・段落切れ目:各段落のはじめ
・要旨:文章最後か文章頭
ってとこか。
小説文特有のなら、
・感情:直前のイベントとその後の行動
・理由:付近の言動、擬態語・擬音語
くらい?
まだあるにしても、多分20個はないだろう。
結局は「傍線部の付近」ということが多いから、とりあえずそこを読み直すだけでも良くて、「知らないと解けない」というわけではないけれど。
「感覚で分からない」というときに、こうやって考えてヒントを作るわけだ。
「おぉ、なんか、算数みたいだね。」
そうだな。
論理で解けるからこその出題だからな。
解釈が分かれるところなんて問題に出来ないんだから、コツコツ積み重ねれば、大体は到達できる問題ばかりだ。
今まで、「設問を読め」という時間のかかることはあまりやらせられなかったから、とっとと答えがあることの多い「傍線部の近くを読み直せ」にしていたけれど。
でも、やっちゃいけないのは、闇雲に読み直すことだ。
そんなのはお見通しだからこその設問だからな。
そういう探し方をすると、もれなく誤答へのご案内か、時間の浪費へとつながる、というわけだ。
算数や理科だったらパパも似たようなことは出来るけど、国語だと問題作成までははっきり言ってできないな。
でも、夏休みに一回問題作ったろ。
問題作る側からしてみたら、まずそういうパターンから考えて出題しているはずなんだよ。
だって、「難しそうなの並べたら全部指示語の問題になりました」なんて許されないだろ。
算数で言えば、「なんとなく難しくしようと思ったら全部鶴亀算になった」みたいなもんだぞ。
だから、特に全モとかになれば、パターンはバラついているはずだ。
「なるほど、パターン分析するのは面白そう」
ただな、これはあくまでも、「分からなかった時」の読み方だ。
パッと分かる問題はいつも通り解く、悩んだら飛ばすもいつも通り、だ。
それが出来るようになったと思うからこそ、この読み方を教えているんだぞ?
「分かった、分かった。じゃあ、問題解いてみよー!」
…ホントに分かったのかな…?
そして繰り返す日常
…もうクラクラしてきたんですけど…。
なんで、問7まであるのに、問2で悩んでいるの…?
15分って決めた中で解いているから何も言わないけどさ。
もうそろそろ、そこだけで5分だよぉ!?
ねぇねぇ!?
そんな心の叫びを、問題を解いている最中に言うわけにもいかず。
ねぇ、それ、帳尻合わせられるんだよねぇ!?
とまぁ、そんなことが出来るはずもなく。
「問6は、記述50字か、もう時間ない!」
『時間ない!』じゃねぇんだよぉぉ!!
設問読む時間くらい、残しておけよぉぉ!!
50字ってだけでほとんど抜き出しの簡単な問題かもしれねぇだろぉぉ!?
そんな心の雄たけびに気づくこともなく、長男くんは順調に悩んでいく。
おい、お前、残り40秒だぞ。
今、ちらっと時計見たじゃねぇか。
なんで、20字以内なんていう問題でまだ1文字も書いてねぇのに粘ってんだよぉぉぉ!!!
「意味段落の切れ目、手前の段落最後の5字を書け」の問題と選択肢問題を埋めてねぇじゃねぇかよぉぉぉ!!!
前者だって、実質選択肢と変わらねぇだろぉぉぉ!?
そんなに段落多くないんだからさぁぁぁ!!
あぁぁ、もぉぉぉ!!!
ボケっと時間切れまで同じ問題で悩んでんじゃねぇよぉぉぉおおおお!!!
と、タイムアップと同時に心の声から肉声に変わった嘆きの慟哭を一身に受ける長男くん。
はい、繰り返して!
悩んだら!飛ばす!!
どうして!出来たことが!出来なくなってんの!
この一ヶ月、テストで練習してきたじゃねぇか!!
「すぐに正解しろ」って言ってるわけじゃないんだよ!?
すぐに解答できないくらい悩んだら、飛ばせってだけだよ!!?
タイマーを使って、これが、10秒の時間!20秒でもこれくらい!
せいぜいこれくらい経ったら、「悩んだ」って判断して十分でしょ!?
はぁぁ、教えるの、時期尚早だったのかな。
しかし、なんでまた、15分の時間制限つけているのに、問題を全部読まない状況で二問で10分も悩むのかなぁ?
タイマーが目の前にあるというこの環境で。
もういっそ、始めの10秒くらいかけて、最初に設問全部を俯瞰させた方がいいのかな。
そっちの方が私の本来の解き方なのだけれど。
…ははは、「俯瞰」とか。
絶対できないよね、彼。
そのまま5分くらい、本文も読まずに悩みそうだわ。
まぁ、これが全モでまた繰り返されなくて、良かったのかな。
ははは。
あははは。
…はぁぁ~~~。
いや、落ち着け、オレ。諦めるな、オレ。
これくらいの長男くんクオリティ、これまで何度も乗り越えてきたじゃないか。
今日はそんな日だったってことで、また教え方を考えよう。
0 件のコメント:
コメントを投稿