ママのテスト対策
妻は中受の経験者。
といっても、関西だったのと、特殊事情もあって長男くんの方向性とはかなり違う。
年代も塾も違うし。
しかし、テストを受け続けていたのは変わらないそう。
そんな妻に、小学生時代のテストへの対策方法を聞いてみたら…?
参考にならないパパ
子どもの頃からテストで空欄なんて作った記憶がない。
とはいえ、私は所詮中受をしていない。
少なくとも「何か埋めなきゃ確実にゼロ点だ」というのはおそらく小1の時点で理解していた。
しかし、そこは相手が学校のカラーテストだ。
全部埋められたといっても、大したことはないだろう。
公立中学でのテストで「時間が足りない」なんて経験は、高校受験まででもしたことがない。
そもそも問題も簡単だし、この頃には「覚えてないと分からない問題」の判別だってついていたので、分かろうが分からなかろうが半分の時間もあれば1巡は終わっていた。
時間配分で困ったテストが全くなかったとは言わないけど、何度か模試を受ければ、自分なりにどのくらいのスピード感で受けるとか、こういう場合はこうするとかの対策が組み立てられる。
当時はもう少なくともティーン以上、それくらいは自然に考えていた。
難しい問題が混じり始めた大受でも、もう中学時代で十分練習できていたようで、テストの受け方なんてもので困ったことはない。
時間配分ミスなんて、せいぜいセンターの過去問を始めた頃の英数国くらい。
それも、それぞれいくらか失敗しておけば慣れる程度のもの。
しかし、長男くんはまだ小学生なこともあって違う。
自然に慣れるのは、年齢による成長を加味しても無理かもしれない。
だって彼の二つ名は「悠久」。
大人になったところでなお怪しいのなら、やはりトレーニングが必要だ。
といっても、果たして小学生でどの程度まで時間配分、カッコよく言えばタイムマネジメントが実践できるものなのか。
普段のときですら時計の計算は危ういけど、ましてやテスト中、細かなルールに対しては余計にパニくることも考えられる。
年長か小学生くらいだったか、時計をクルクル回すのが好きで、長針と短針がどこで重なるかとか、今で言えば12進法や60進法なのが不思議になって色々計算してみるとかしていた私には、どの程度が適切かちっともピンと来ない。
なので、妻に助けを求めてみた。
ママの中受
妻の中受は、入塾当初から確たる志望校があったらしい。
その志望校は、たしか妻が言うには、妻の親族も通ったという学校。
そして、求められる偏差値としてはそれほど高くはないらしい。
妻は過去を振り返って、「さほど教育熱心な母ではなかった」「『勉強しろ』と言われなさ過ぎて危機感を覚えたから自分でやっていた」と言う。
しかし、姉弟全員を小学生から塾に通わせ私立一貫校に入れたのだから、少なくとも経済的には十分教育熱心だし、素直にすげぇ。
とはいえ、私がしているほどには義父・義母から勉強は見てもらえなかったそうで、「塾を休むと次のテストまでに一人でやらないといけないから復習が大変だった」と言っていた。
志望校自体は「塾にさえ通っていれば受かるような学校」だったそうだけど、その状況で塾についていけるという時点でけっこうすごいなぁ。
今ではすっかりゼイニクノカマタリなのに良妻賢母なのもうなづけるというものだ。
それで、通っていた塾は日能研ではなかったらしいけど、テストの成績が貼り出されるシステムだったらしい。
成績が悪かった回のことは、今でも覚えているくらいイヤだったそうだ。
だから、テスト対策も基本的に自分だけで考えて、なんとか張り出される成績は回避しようとしていた、と。
そんな彼女に聞いてみた、小学生ができそうなテスト対策。
ママのタイムマネジメント
曰く、
・解ける問題から解く
・悩んだら飛ばす
うーむ、普通だ。
実に小学生チック。
算数はそれくらいで十分だったらしい。
解ける問題が少なかったから、と言っていたけど、やはり解ける問題が少ない方が時間配分は楽、なんだな。
解ける問題が増えるのであれば、その分だけ簡単な問題はより速く解けるようになっていて、結局時間配分を意識する必要なんてほとんどないのかな、と思ったけど、そうではなのかも。
国語では文章題1個の時間とかまでは考えなかったらしいけど、算数と同じく基本的に「悩んだら飛ばす」としていたから、「全部を見れない」ということは絶無だったらしい。
全部の問題を見ないでテストが終わるのはとにかく気持ち悪い、という感覚があったから、悩む設問は飛ばしていたとのこと。
「悩む」のが何秒か、についてはそんなに厳密には決めていなかったそうだ。
その点を今の彼女が振り返ると、そこまで厳密に決めても小学生時代に実行は難しいだろうということ。
そういうもんか。
5秒、10秒とか、大体感覚で分かりそうなもんだけど。
まぁ、中学生以上の大人とは違うのかもしれない。
「悠久」対策1
中学以降、私は時間配分を秒単位で気にしていたから、デジタル時計一択だった。
だから腕時計もデジタルしか持っておらず、「悠久」にそれを使わせていた。
これがそもそもの間違いだったのかもしれない。
ヤツには、数字の羅列が早すぎた可能性は高い。
そもそも時間の計算が私から見て瞬時にできていない。
別に十数時間を経るような難しい問題ではなく、テストでの時間配分に使いそうなレベルで。
たとえば、十の位への繰り上がりとか。
時間の単位への繰り上がりですらなく。単に、十の位への繰り上がりだ。
具体的な数字を出すと、48分から54分になったりするのに、あと何分かの答えがすぐ返ってこない。
これが58分から14分とかなら、何が起こるか言うまでもないことだ。
下手すれば、間違えるまでありうる。
「60進法なのである」ということも実は怪しいのかもしれないけど、確かめる勇気が私にはない。
しれっと「56分」という答えが返ってきてしまったときに、冷静でいられる自信はまだ持てずにいる。
そんなわけで、「悠久」にアナログ時計をプレゼントしてみた。
一応、「ベゼル」という縁の部分が回転して、目標時間まで一目になりそうなものを。
まぁ、それを使いこなせるとは、とても思えないけど。
しかし、時計だけではもちろん不十分。
時間を認識した上で、それをどう活かすか、が勝負の肝。
とはいえ、教えすぎると混乱するに違いないことは分かっていた。
悪夢の大問1迷子事件
「悠久」が初めての育テを受けたときのこと。
下弦側であることもあったのか、お優しいことに試験監督の方が「国語は漢字から解くんだよ」と教えてくれたそうだ。
まぁ、それであれば、最後まで面倒を見て欲しかったな。
ヤツは、問題用紙の大問1を見失った。
「どこにあるか分からなくなっちゃった」と。
何を言っているのか分からないかもしれないが、私にも何が起きたのかはよく分からない。
ただただ、「基礎」と書かれた後の大問1、50点分が丸っと空白の解答用紙だけがそこにはあった。
「悠久」は、問題を飛ばしたら、戻っては来れないのだ。
はじめてのテスト直しは、問題用紙をめくって「これが大問1だろ?次がここに大問2があるんだよ」とかから始まったっけ。
それからこれまでの1年半で、なんとか
- 「難しい問題や記述は飛ばせ(空欄確定でも)」
- 「もし時間が余ったなら飛ばしたところに戻ってこい(ほとんど戻ってこれない)」
- 「せめて大問は順番を考えろ」
- 「時間足りないんだから速く解け」
…私はたしかに伝えたのだと、信じている。
「悠久」対策2
続く対策は、そろそろと思って設問を飛ばすだけの時間配分の方法を教えてみる。
これまでの「悠久」の時間配分は、基本大問レベル。
1問あたりの設問数が少ない算数ならそれで大体良くても、残念ながら他の科目はそれでは粗すぎる。
もう少し細かく、たとえば国語の文章題の大問1つを20分とするなら、たとえば理科の大問1つを5分とするなら、その中でどうするか。
国語では、文章を通しで読むのに7,8分とすれば、設問を読んで解答に掛けられるのは12,3分。
小問6つとすれば平均は2分、8つとすれば1.5分くらいになる。
同様に理科では、小問が6つくらいあるから、平均は1分未満、50秒程度となる。
もっとも、理科は大問の間でも大問の中でも少し差をつけないと、非現実的だけど。
大事なのは、大問単位だけでなく、小問単位で、その時間を超過するとちょっとマズイ、ということ。
特に貯金がないうちに超過をしてしまうと、後は借金生活になって非常に苦しい。
大体最初の方が簡単なんだから。
だから悩みそうなときは、まず飛ばして、その後で戻ってきて解く。
結果として平均を元にした目標時間内に解ければ、何の問題もない。
それに、分かっている問題を解いて戻ってきたときにはリラックスできているかもしれないし、他の情報が集まった後かもしれないから、あっさり解けてしまうこともある。
というようなことを、改めて教えた。
大仰に書いたけれど、まぁ、はっきり言って、当たり前だ。
当たり前のやり方だけど、平均を知らないとさすがに辛いかな。
おまけに、相手は「悠久」。
「とりあえず全部飛ばしたら半分時間使い切った」とか「戻ったときに解答欄間違えた」とか、平気でやりそうだし。
そんなわけで、しばらくは、おニューの腕時計をして、問題解く前と解いた後に時計を確認させるような勉強をさせてみよう。
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