天穂のサクナヒメ
長男くんは、5年生で米作りを体験するらしい。
だからというわけではないけれど。
二男くんは、やるゲームがなくなって暇っぽい。
だからというわけではないけれど。
私自身も、前々から気になっていた。
だからだけど。
「稲作」を主体とするゲームを買ってみた。
攻略サイトは農林水産省
と言われたゲーム、天穂のサクナヒメ。
一時期、ニュースでも話題になったかな?
ゲームとしての評判もよさそうだったので気になっていた。
システムを軽く調べたところ、米を育てることで強くなり、アクション形式で進むらしい。
ちょうどいい。
二人とも、アクションゲームはマリオとかやっていたから、下手にコマンドバトルよりはやりやすいだろう。
さくっとゲーム画面を見たところ、漢字が難しすぎて大体の専門用語には振り仮名も振ってあるみたいだし。
「米作りがガチ」といったって、チュートリアルとかもあるだろうし、失敗してもデメリットはなし、もちろん1年ごとにリスタートなので、イケるでしょ。
…そう思っていた時期が私にもありました。
挫折する息子達
と思って1,2週間見ていると、おや、そうそうに二男くんが別のゲームをやり始めましたよ?
まぁたしかにゼルダのBoWは面白いけど、どした?米、作らんのか?
と、そうこうする間にそれを見ていた長男くんもゼルダを始めた。
ん?お前もどうした?
このゲームはパパの趣味で買ったものだから、別にクリアはしなくてもいいけど。
(特別な理由がない限り、クリアするまでは次のゲームは買わない)
もうほぼ極めたゲームをやり直しても得るものが少なくないか?
今年か来年には2も出るんだろ?
と、理由を聞くと、どうやら、よく分からないらしい。
たしか、ゲームカタログにも、米が上手く作れないと強くなれない、とあったっけ。
じゃ、そろそろ私もやるかな。
純和風神話系ゲーム
ストーリーとしては、ヘマをして主神を怒らせた主人公の神が、罰も兼ねて鬼のいる島を平定するというもの。
その島で生きるために、米を作る。
その主人公というのが、武神と豊穣神の子なので、米が上手く作れるほどステータスがモリモリ上がる、という設定。
ふむふむ、けっこうストーリーもしっかりしているな。
純和風の雰囲気で、家のそばで休んでいるだけでも景色が楽しめる。
アクションも横スクロール型だけど、細かいギミックが色々あって、けっこう面白い。
で、肝心の稲作は、というと、ガチだった。
最低限の説明はあるものの、具体的にどうするかはよく分からない。
豊穣神だけあって田んぼの水嵩などは数値化されるものの、具体的にそれがどれくらいがいいのかは全く不明。
出来ることも多いし、それぞれの結果が数値化されるものの、正解が分からないから、探り探り。
肥料も、色々な成分配合ができるものの、どうすればいいか分からない。
1年は12日、1季節3日に分かれている。
春1~3日、とか。
その気になれば10分程度で1年終わる。
終わってしまう。
なるほど、難しいわけだ。
子どもには荷が重い。
というわけで、40手前のおっさんが全力で調べて、とりあえずゲームを楽に進めてイケるスキームは作った。
次のセクションは、我が家の中での会話版でどうぞ。
米の作り方
まず冬3日目(冬3)に種籾選別。塩水選で。
それが終わってから田起こし。
元肥を忘れずに。
基本的に石を取り除き、出来る限り耕す。
春1は肥料を作っておしまい。
だけど、ここで田植えは厳禁。
収穫量が減る。
あと、雨ごいをして、春2,3に蜘蛛が手に入りやすくする。
春2になったら浅水(水嵩15~20%)にした後、田植え。
稲の間隔は標準が目標。
春3から分けつがはじまる。
日照り乞いをしたら、2時間おきに雑草取り、水チェック、益虫探し。
それを24時間。
さぼんなよ、稲作なめんな。
夏2くらいで3次分けつになったら、いったん中干。
3、4時間くらいで終わったら深水(水嵩40%くらい)に。
ここらへんからイネツト虫が増えるかもしれないから、肥料には防虫・防病を混ぜる。
夏3くらいから出穂が始まるけど、水嵩はそのまま。
カメムシが出始めるけど、対策分からない。
雑草抜きはとりあえずマスト。
防虫効果のある肥料を肥溜めに入れておくと減るという説もあるけど、とりあえず出始めるともう肥料じゃ対策できない。
イモチ病や斑点米にならないことを祈って、収穫するしかない。
あと、夏3で日照り乞い。
秋1と2を晴れにして、秋1に収穫。
収穫前に水抜きするのが注意点。
稲架掛けしたら、6時間くらい待つとサクナが「そろそろよいのではないか」と言うので、そこで終わり。
やりすぎると悪効果。
で、その後、脱穀。籾だけ取るやつね。
始めはこき箸、次に千歯こき、最後は足踏み脱穀機が解放。
脱穀が終わったら、籾摺り。
始めは杵と臼、次に踏臼、最後に水車が解放。
その間、基本、肥料は作ったらすぐにまく。
養分が0にならなければOK。
余裕があれば、サクナのステータスが伸びる秘薬系を3次分けつあたりから混ぜていく。
あと、防虫と防病はもう祈りながら作るしかない。
対策した肥料さえ撒いたら、あとは雑草をひたすら抜くだけ。
その後の結果
そんなわけで、私は一足先に無事プラチナトロフィーをゲット。
ゲーム内の最終要素まで完全クリアしておいた。
子ども達も、一人一人にナレッジシェアとスキルトランスレーションをしたところ、コツは飲み込めたようだ。
上手く米が作れると、1年1年すごく強くなるので、アクションパートも進めるようになった。
そんなわけで、1つ前のセクションのような会話を二人してしている。
肥料をどうするか、という点はなかなか議論が白熱するようだ。
このゲームは、次の日の準備を一日前に済ませておかないといけないので、忘れたりでギャイギャイ楽しんでいる。
もう稲作については完璧だろう。
千歯こきが何をするためかなんて、ごく当たり前の常識だ。
ただ、トラクターが何をするか、とか、ゲームに出てこないことは難しいかもしれない。
あれ、そういえば4年のときの社会でそういう問題出なかったっけ?
すこし前に出かけたとき、偶然田植え後の田んぼを見たときは、二人して「美しい…」と感動していた。
このゲーム、田植え、すごい難しいからな。
ちょっと変な方向に育ってしまったかもしれないけど、今日、クイズ番組で、濡れ手に粟がピンと来ないらしいので、明日米を研がせてみようと思う。
そういえば、電子ジャーでも、米を炊いたことがないかもしれない。
なんなら、炊く前の白米を見たことがないかも?
白米の収穫までの工程は知っているのにな。
メモも残してあげたけど、なかなかに複雑な工程・調整はすぐ身につくのに、どうしてこう、語彙とかの暗記は弱いのかな。
難しいもんだ。
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