未来からの刺客

2021年10月24日日曜日

算数

小4 算数第8回

単元の名前は「比例のグラフ」。
前回習った B=□×A をグラフに表すであろうことは想像に難くない。

意地でもxは使いたくないんだろーか、と思いながら、文字の種類がなんであろうとそれで難易度が変わるわけでもない。

そんなわけで予習が始まった。

モチベーション

そもそも何を学びたいところなの?というと、式で表したものをグラフで書けるということを理解する単元。
グラフにしてみると、表とは違って、傾向とか図形としての処理とか、別の観点での分析がやりやすいからね。
具体的な値を知りたい場合とか、表の方がいいときもあるけど。

この単元だけで終わるものではなくて、ゆくゆくは、面積を使っていろいろ求める特殊算の導入なのだろう。
とはいえ比例の式と表はもう習っているんだから、それをプロットしてみればグラフで原点を通る直線になることなんて、大して難しくはないだろう。

長男くんも定規を使いながらふんふんと直線を引いていく。
まぁ、はじめは普通に表を全部プロットして。

でも、実は2点が決まれば直線は1個に定まるからね。
点は2つ打てばいいのよ。

で、原点と、表のときに□を出した「A=1のときのBの値」の2点を基本的に使うわけだ。
なつかしいなー、中1のときにやったなー。

立ち込める暗雲

本科序盤の問題は、割とスラスラと。

新しい概念ではなく前回の内容を踏まえての単元だということに加えて、前期ではここがスラスラ理解できなかったことを考えると、本当にしっかり勉強しているなぁ。
そう思う度に口に出して、お互いの成長を実感しよう。

元々は、予習として考えていたのはここまでの範囲。
ここまでがスラスラ理解できるなら、授業中についていけないほどではない。
本来、もう予習はいらないのかもしれない。

ここから先の終盤の問題はおまけの範囲で難易度がアホだから、分からなくても、雰囲気だけ考えるでいいよ。
授業でやらないなら、予習する必要もなくなるのだけれどね。

さてさて、まずは、B=□×A+C が出てきましたよ?
平行移動でしょうか。
一次関数ですね。
単元名を超えた内容が出てきました。

一次関数は、直線ではあっても、「比例」ではないはずだけど。
Aが2倍、3倍になっても、Bはそうならないからね。
まぁ、その辺の定義はどうでもいいけど、そこらへん、はじめの勉強のところで教えておいてくれないと厳しいんじゃないかなぁ。

まぁ、式にするという問題でもないし、「平行な直線はどれか?」で目視でイケる問題だから流せばいいや。

現れたヒットマン

ろうそくの長さ30cm、これが25分で燃え尽きる。
グラフが書いてあって、「このときの式を答えなさい」。

2度見したけど、長い文章でもない。
残念ながら、読み間違えているところはなかった。

???

B=30 - 30/25 x A、だねぇ。

???

これが、比例…?

問題解説のビデオまでは見ないことが多いけど、久しぶりに確認してみた。

「今までやったことがないからできない、のではなくて、今まで学んだことから繋げて考えてみます。」

???

いや、これ、比例じゃなくて、傾きがマイナスの一次関数…。
習うのも、中1の秋から冬…。


あれ?
いつの間にか中受は終わって、中学生になった長男くんに勉強教えてたんだっけ?

中受のこういうとこ

ホント嫌い。

いやね、こうする理由も、理解はできるんですよ?
教材作る側の立場になれば。

これからグラフを使って速さやら旅人算?やら、面積図?やらを教えていくっていうのは知っているし。
受験に出てしまう以上は、傾きが負の一次関数の概念を教えていかないといけない、というのも。

さりとて、中学生と違ってマイナスの数を教えているわけではないのだから、マイナスの傾きを持ったグラフである、B = -5 x A とかは教えにくい。

比例から入って教えている単元で、そこに一次関数として切片の概念を教え始めると、相手は小学生、1回分の講義時間では終わらせられない。
とはいえ、受験を考えると、触れなくてはならない単元は多くて2回分の講義にはできない。

特別講習に回すかといっても、講習だけの学生も入るし、日能研生が全員参加というわけではないので、そこでこういう発展の内容を授業することもできない。

どうせグラフの右上、第一象限に限った一次関数しか出てこないのだろうから、一次関数として教えるのも過剰。

でもですねぇ。
それは教える側の都合。
教えられる側が本当に考えられているのだろうか?

y = ax (aは正)を教えたら、y= ax + b は「繋げて考えればできる」ってのは乱暴じゃないっすか。
自分が教わる側だったら、直角三角形の概念教えたら三平方の定理が分かるのは当然で、グラフの概念教えたら積分は当たり前、とかって教えられたいのかな?
…まぁ、程度としておおげさにしているのは認めるけど。

せめて説明動画では、いきなり「式がこうなりますよね」ではなくて、表を書くなり規則性の観点からとかで一般化して欲しかったなぁ、と思う。
授業と違って、時間制限が厳しいわけじゃないんだから。

それか、学びのとびらでよく分からないグラフの歴史に触れるよりか、いろいろな式とグラフって感じで、一次関数やら、二次関数やら、アステロイドやら書くだけ書いてみたらいいんじゃないだろうか。

「狂気」

いやー、久しぶりに「中受の狂気」を感じる単元でした。
この前の、順列から急に組み合わせが出てきたのも驚いたけど、それ以上。

傾きが負になるグラフを一度も見せずに、まさかその一次関数の式を答えさせる問題を出すとは。
B=-5xAは無理でも、B=6-2xAとかだったら例題にも出せたんじゃないだろうか。

深い説明を受けてしまえば逆に混乱する子も出るだろうから、さらっと流して説明するくらいの方がいい、という判断なのかもしれないけど。
授業で教えないとしても、いきなり問題ではなくて、その解法につながる情報は与えておくべきだと思う。

問題として扱わなきゃいけないのは分かるけど、こういう飛躍した説明をしたうえで、それでもついてこい、っていう感じの教え方は嫌い。

これ、「分からないのは分からないでいいや」と流すことができないで、「教科書に書いてあるんだから出来なきゃだめだ」って方針だと思っちゃう子どもとか、詰むだろうなぁ。

まぁ、いきなり出てきてびっくりしたとはいえ、さほど難しい概念ではないし、分かる子は分かるのかね。

そんなこんなで塾も含めて今週の勉強時間は約17時間。
中3の受験期以外で考えれば、中学の私より勉強しているな。
…いや、受験期で考えても、どっこいか?
私、中2で塾に行くまで、宿題以外の勉強習慣なかったし。
塾行っても、塾前後の平日2時間ずつくらいで、平日1日と土日は基本勉強しなかったし。
やることないから遊んでいるっていう面もあって退屈だったから、半分大変と思うけど半分うらやましい。


しかし、これだけ高度な勉強を中受生はしているのに、なぜ大学進学実績が私の感覚よりも低いのだろう。

部活やら課外活動やらの特色はあるとはいえ、どの学校も勉強に手を抜いているとは思えないのに。
中高で勉強のペースがある程度落ちるのか、本科終盤までの問題を理解しているのは、実はほんの一握りなのか。
それか、中受は数十年前より難しくなっているらしいし、大学受験の方も相当難しくなっているのかな?