パパと二月の勝者ファイナル

2024年7月11日木曜日

生活

最終巻

最終巻である21巻が発売された。
日能研風に言うと、ファイナルだね。

そろそろ出るというのは何かで目にしていたのか妻から聞いていたのかだったけれど、コミックス派ですでに連載終了となっていたのも知らず、「あ!最後なんだ!」という驚き。

中受において特別な意味を持つ、2 1 で終わりというのは、偶然なのか狙ったのか。

結局、長男くんの受験の方が早くに終わったんだなぁ。

とりあえず、サクラ色がキレイな表紙。
あと、なんかクロッキー笑顔だね。

面白かった!

作中ではすでに受験の結果は出た後、合否ラッシュの展開は終わっているのもあって、ネタバレになりそうなことは、まずは控えて。

3年前、長男くんが中学受験の勉強を始めて、「なにやら中受がテーマのマンガがある」と出会ってから、堂々の完結。なかなか感慨深い。

当時は、どれくらい出ていたっけ?
8巻~10巻くらいだったと思うけど、それからついに完結かぁ。

始めの方の6年生の流れはともかく、最後の方の3,4巻くらい?の合否ラッシュは、正直そこまで強い関心は私には持てなかったのだけれど。

いちおう、愛着のある子達の話については面白かったけどね?
でも、知らない子の出番が増えた上、神奈川の民というか、神奈川の男子校ばかりを見学していた私には、モデルも分からない学校ばかりなんだもの。

どことなく、ファンタジーというか?

…いや、ファンタジーなのは、長男くんの受験時期が近づいて&真っ最中だった、私の頭の方だったのかな?
色々な子の合否の話を受け入れることを、脳が若干拒んでいたのかもしれない。

そんなバグっていた私の感じ方はともかく、電子書籍でさっそく読み終えた感想は、一言。

満足。

どんな感想かもひた隠すとして、読んできて良かったなぁと思える最終巻だった。

ネタバレありの感想

たいしたことを書く気はないけど、ちょっと空けて。
























色々な伏線が回収され切っていて、そういう作品は好きだなー。
なんだか、しっかり、「完結!」っていう感じしてすっきりする。

クロッキーの過去話やら、晶くんのその後やら、いつだったかの前田さんへの宿題やら、BとLとの結末やら。

もっとも、「回収されてすっきり」というだけで、私的にはそこまで興味がない伏線もありはするのだけれど。

あー、そういえば、私の敬愛する島津の父上の話も出てきたっけか。

うーん、でも、なんか、私のイメージとは違っていた感じだったなぁ。
「あれ、こんな人だったっけ?」って読んでいたら終わってしまった。
まぁ、表現のニュアンスの問題かもしれないけど。

なんか息子を使って自身のコンプレックス克服みたいな感じが多少含まれていた印象だったり、「勉強ができそうだから」みたいなのが先にあって中受をさせよう、というのは、ちょっと、私の中でマイナスなイメージ…。

そうはいっても、息子への期待や愛情なんて01で語れるようなものでもないから、そればっかじゃないんだろうと思うけど。

あと、一番の見どころは、子ども達が中学生になっていくところかな。

実際、準備、結構大変だったし…。

しかし、制服注文が終わってからの繰り上げ合格って大変そう…。
もう一回採寸行かなきゃいけないんだろうし?
でも、制服って大体つついさんなのかな?だとすると、同じサイズで作ってくれる?

あれ、つついさんってもしかして神奈川限定のお店なのかな?
キャンセル効かないっていうお店もあるのかな?
経験したとはいえ、知らないことも多い世界だ。

あとは、子ども達の中には、入試の結果で有頂天になってしまって、挙句に思い悩んでしまう子もいたり…。
いろいろ成長していくにつれて、順風満帆というわけにもいかないみたいだ。

長男くんが中学に通いだして、そういうこともあるのかなぁ、と思う。

生活面で、電車通学遠いとかお弁当とか、実は土曜も学校(長男くんは当たり前のように知らなかったし、嫌がるかもと思ったから話してもいなかった。二男くんには使えない手。)で1週間キツイとか、子どもも大人も色々悩みごとになりそうなのもある。

まぁ、私はお弁当を100%妻にお任せだから、デカい顔は出来ないというかする気もないけど。

それ以上に、疑問というか半分予想通りというか、勉強がアホほど難しい。
「中受の段階で中学の内容にほぼ両足突っ込んでいる理社は、中学で何やるんだ?」と思っていた時期が私にもありました。

その答えは、ごく簡単。
普通に、高校の内容ですよ。

ある日のこと、「ねぇパパ、地理なんだけど、砂漠の種類と特徴って知ってる?」と聞かれて、「東京砂漠、は、アナタがいれば辛くはないらしいよ。ところでそろそろ『パパ』じゃなくて『父さん』とか『親父』とかに変えてみたらどうだろう?」くらいにお茶を濁すしかなかった。

…砂漠の種類など、全く聞いたこともない。
理科ですら、かすりもしない。
絶対に義務教育の範囲じゃない。少なくとも、なかった。

化学も、イオンで、私が知らないというか聞いたことのないイオンが出て来た。
中学ですらあまり勉強しなかった地理でもなく、浪人までした大学受験で使った科目だというのに。

っていうか、化学ってなんだ。
「理科」の1分野、じゃないのか。

そういえば国語も古文がある。
なんと、独立してしまっているらしい。
しかも、いきなり活用とか。
「ありおりはべり、いまそかり」と唱えるくらいしか知らない。
なんだっけ?ラ変?「り」で終わってんだし、カ変じゃないよね?

英語も英1やら2やら、4くらいまで別個に存在していてテストも別。

極めつけは数学。

代数と幾何ってことで、同時進行らしい。

それで、一応春休みにも数学はやって、中二までの基礎的な問題集は解けるくらいにはしたのだけれど。
いきなり展開が三次まで行くのは想定外だったなぁ、オジサンには。
幾何もいきなり証明らしいし。

そりゃあ、入試があんなに難しいわけだよ。
あんなに難しい入試に合格でもできなきゃ、ついていけないよ。
なんで中1の春から普通に中3やら高1の範囲やってんだよ。

保護者会にいった妻によると、高校で同じ範囲を扱う反復学習らしいけど…。
どうせまた、単なる反復ってわけじゃなくてスパイラルなんでしょ?
高校のときは、きっともっと難しくなって。

一応まだ教えられるというか、私的にはむしろ中受の勉強よりもこちらの方が教えやすいから今のところ問題ないけど、どこまでいっちゃうんだろう?というのが不安だ。

公立中の身としては比較ができないけど、「どこの学校もこう」というわけじゃないのかもしれないものの、はじめにちょっとボタンが掛け違ってしまったりして勉強がしんどくなっちゃう子は一定数いるだろうなぁ。

別にそれはそれで、勉強以外の道だってあるんだから、おそらくは公立よりも柔軟な環境の中で生きていけばいいんだけど。
でも、高校では留年もあるし、留年回避ということが公立高校よりははるかに大変そうだ…。

そんなことも示唆しながら物語は終わるのだけれど、最後は思わぬ形でタイトル回収していた。
半分ギャグ?でも、まぁ、たしかに?と思いながら、そもそも「二月の敗者」なんているのかな?と思った。

努力を続けて21までたどり着いた子ども、家庭なら、言うに及ばず。
途中で撤退したとしたって、それはそれで、振り返ればきっと貴重な体験だ。ある種、子どもか家庭かの、勉強に頑張れる限界だとかが把握できたのだろうし。
「限界までは頑張った」というのは、病まないように生きていくには必要な見極めになる。

…あー、人生からも撤退しちゃったような話が、フィクションだったけどあったなー。まぁ、それもそれで、子ども側は虐待からの解放と捉えれば、敗者ってのも違う気はする。

結局、親子で真剣に取り組む中学受験で、それを取り巻く講師も含めて、どういう結果になったとしても、「敗者」なんていないのかもしれないな。

さて、いずれ、ドラゴン桜よろしく、二月の勝者2なんてのもやったりするのかな。
それはそれで、また楽しみだな。
そのときの学習は、もっとIT技術を駆使した感じになっていたりするんだろうか。

中受自体が、過熱傾向とやらが続いているのか、あるいは文科省からの指導とかで易化とかしてるのかな?
算数で立体図形は切ったらダメ、とか、社会で歴史と公民はアウト、とか。

…もっとも、そんな妄想よりも先に、我が家の中受2はもう始まっているというか、すでに半ばのプチ天王山を迎えようとしているのだけれど。

えー、あの受験期まで、もうあと1年半しかないのー?
まだ充電足りないよー。

でもなー。二男くんもなー。
長男くんに似てというか、国語がなー。
長男くんは気が付いたら霧が晴れるように読解ができるようになっていたのだけれど、彼の方は間に合うのかなー。

気にし始めるとずっと気になっちゃうから、とりあえず、今までありがとう、二月の勝者。
さて、寝よ寝よ。