長男くんの2月4日

2024年2月4日日曜日

入試

震える父

引き続き長男くん視点の4日目。


起床、出発

今日は30分早く4時半起床。
算数と理科で最後の確認をしたくて。

算数は普通に終わったけど、理科でまた怒鳴られる。

「どーしてお前は、並列回路で電圧がループしないんだよ!?」

はいはい。
うるさいなぁ。
ちょっと間違えただけじゃんか。

「ちょっと間違えたってレベルじゃ…!」

無視して問題を解いていくと、今度は電流で間違える。

「どーしてお前は、直列回路で電流が変わるんだよ!?」

はいはい。
うるさいなぁ。
ちょっと間違えただけじゃんか。

「2回連続で間違えるって、ちょっとじゃないだろ!…分からないなら、それはそれでもういいから、はじめに2種類の回路図書いて、電流と電圧を整理してから解いたらどうだ?10秒くらいで書けるだろ?」

だから、出来ないわけじゃないってば。

「…まぁ、いいや。それなら、あとは自分で判断すればいい。…そろそろ時間だから、いこうか。今日は寒いぞ。雨も降っているみたいだし」

長靴や服の着替えも用意してもらって、出発。

「あ、やべぇ。今日休日だから、電車が少ないし、ダイヤが…、ちょっと急がないと!」

雨は降っているけど、少し小走りで駅に向かう。

…父の呼吸がヤバい。
なんでこんな息が上がってるの、この人?

こちらは全く呼吸が乱れることなく駅に到着。
すぐ電車が来る。

「間に合った!ぜぇはぁぜぇはぁ、…うぇっぷ」

席にも座れたし、後は目的地まで移動。
…まだ父は呼吸が乱れているんだけど。
どんだけ運動不足なんだろう。

息も絶え絶えになんか言ってくる。
またアホなことかな?

「いいか、今日みたいな日は、二段階に目標を決めておくといいぞ。1つはもちろん合格だろうけど、それは運も絡むから、もう1つは『自分が頑張ればできること』にするといい」

思ったよりマジメな話だった。
…じゃあ、『問題文を全部読んで、全部埋めてくること』にするよ。

「あぁ。困ったら、まず深呼吸して、それだけ思い出すと良い。最後だ、後悔のないようにな」

…そうだね。
どんな結果になっても、後悔だけはしないように、答案作ってくるよ。

学校についてから用意されている待合室へ直行、濡れた部分をタオルで拭いてもらって、長靴から普通の靴へ履き替える。
ズボンはー、濡れてないからいいや。

荷物を確認して、じゃあ、行ってくるね。

「おぅ。今日で最後だ。思いっきり、いってこい」

うん!

受験と結果確認

この数日で何度も受けているし、もう緊張もない。

終わってからもスムーズに合流する。
やってきたよー。

「…そうか。よく、やって、きたな」

今日の出来はー。
…国語は上々、算数は普通、社会は会心、理科は普通、かな。

「お疲れさま」

じゃあ、昨日の結果を見ようか。
もう出ているんだったよね?

「あぁ、出ているね。じゃあ、また準備をして、と。はい。あとこのボタンだけ」

このボタンを押すのは、いつも緊張するなー。
前は、落ちたし。

ふー。

…えい!

やった!!合格!!

「やったな!!良かった…。ホントに、3年間、最後の最後まで、頑張ったな…!」

うん!行きたかったところだから、すごいうれしい!!
やった!

ところで、さっきから声震えてんね。寒い?

「…あぁ、そうかも、な。ママや日能研への連絡は、どうする?」

もう少し、人がいないところまで行ってから話そうと思う。

「そうか。じゃあ、帰ろうか」

道すがら、母と日能研に報告。
ついでに、電話の使い方を父に習う。

スイッチ解禁

今日の受験の結果は明日かー。

あれ?
ひょっとして、これで、受験終わり?

「…え、そうだけど?あれ、何回も、『最後の』って言わんかった?」

帰ったら遊んでいいの?

「…まぁ、しばらく受験はないから、遊んでもいいと思うよ。さっそく勉強したいのなら、帰り道で中学の参考書でも買っていくけど?」

あ、それは遠慮しておくんでいいです。
そっかー、ゲームももう出来るのかー。

「…そうか、『遊ぶ』という発想がもうなくなっていたんだな。改めて、本当によく頑張ったな。パパは、お前と一緒に勉強できて、本当に幸せな3年間だったよ。ありがとう」

あーうん、そだねー。
なにやろうかなー。ねぇ、ドラクエとかいいと思う?

「…。…あぁ。11とか、いいんじゃないか?スイッチ版、やってなかったんじゃないっけ?」

あ、それいいねぇ!
スイッチも久しぶりだなー!

家に帰って、母にも報告。

受かったよー!
そんで、今日の出来は、わりとふつー!

しばらくリビングから別の部屋で接続されていたスイッチを父に戻してもらう。

遊べるようになったのを少し見てから、父はパソコンでちょっとカタカタしていたと思ったら、寝てしまった。
朝ヤバかったしなぁ。
走って疲れたんだろう。
ま、いいや。

久しぶりすぎて、コントローラの使い方、いまいち覚えてないな。
…明日の受験結果も、ちょっと気になるけど、もうどうにもならないし、楽しもう!

パパ注

ついに、長男くんの受験は完了。

長かった…。
ホントーに、長かった…。

たかが4日間、されど4日間。

もう、精も根も尽き果てた…。

そして、長男くん…。
中受の締めの一言を言う機会を伺っていたのだけれど、スイッチに負けてしまったか。

ふん、いいもん、いいもん。