算数の復習と見直しの練習

2021年6月15日火曜日

算数 勉強方法

楽しい楽しい算数

見直しの練習にはおあつらえ向きな図形の単元。

いかに日能研が暗記ではない方法で公式の導き方から教えるといったって、
平行四辺形習った十数分後に、平行四辺形の半分ですねっていって三角形の公式が覚えられるわけがない。
それが出来るのは、天から贈り物もらった側じゃない?

面積の公式

今回も同じく、台形って初めて習って、いきなり面積の公式なんて理解はできたとしても覚えられるわけがない。
括弧に足し算まで出てくるしさ。

ひし形も、ひし形の公式として覚えたと思ったら、気づけば対角線が直交の四角形に拡張されて、正方形の面積の出し方が2つになる。
片方は÷2がついて、片方はつかない。
惑わせに来ているとしか思えねぇ。
一日でやるから難しくなる気がするのだけれど。

さぁ、見直しの時間だよ

が、公式が覚えられてないから間違えるっていうだけなら、別にいいかな。
だって、ここら辺の公式、どうせいずれ学校でも4,5年でやるだろうし。
学校でもやる単元なら、学校で時間かけていずれ整理されるだろう。
XXX算とかと違って。
これくらいの公式なんて、漸化式の公式じゃあるまいし、毎回導出から入って使うものでもないから、ある程度頭の中で整理される時間が必要な子もいるだろうよ。

それよりも図形で注目するところとか、計算の理屈とか、そういう方が理解できれば。
さぁ、そんなわけで見直しの練習重視ですよ。
三角形の面積の公式がいい具合に、(底辺+高さ)÷2になった長男くんはどうかな?
長さを2回かけてないから、"平方"cmにはならないぞ?って言いたいけど、絶対分からないだろうなぁ。

気持ちいい転び方

学び直し1のしょっぱなから、式を書きたくないとゴネる長男くん。
そりゃ、暗算で出来るのを式書かなきゃいけないのはストレスがたまるわなぁ。

まぁ、いいよ?正解できるなら。
そんな感じで、あっさりと答えだけ書く長男くん。

へぇ、大問1はなかなかのペースですね。
で、「本当にそれで全部合っているの?」
うん。「へぇ、本当に?絶対に?もし間違っていたらもう今週はゲームしなくてもいいくらい?その答えで、本当に、いいんだね?まぁ、これくらい、間違えないよねぇ?」
…。
くっくっく。結局、式書くんじゃん。

…見直し終わった?
うん、全部合ってるよ。
え、間違っているなんて言ったっけ?
ね?だから、式書かないと見直しなんてできないでしょ?
見直ししないと自信なんて持てないでしょ?

はい、次ー。

□に数字だけ入れる問題

今度は書いた式の計算しか見直してないなー。
「へー、こーゆー問題なのに、答え方はそういう感じでいいのかー。本当に、答えはそれでいいんだねー?」
ぷぷぷ、合っているのに単位書いてやがら。

はい、全部ふせいかーい。

え、間違っているっていったっけ?
答え方はそういう感じでいいのかーって言っただけだよ?

はい、次ー。

三角形の面積も使う問題

キレイに÷2を忘れているなー。
もはや芸術ですらある。

「へー、答えはそれかー。ふーん?へー、答えはそれなのかー。ふふーん?」と繰り返して言うと、「今度は騙されない!」とそのままの答えでいく長男くん。
人聞き悪いね、騙しちゃいないよ。

はい、まちがーい。

「えぇ!計算合っているのに」って、うん、式が間違っているからね。
この前、言ったこと、分かってくれたかな?
計算はキミ滅多に間違えないよ。
間違えるのは式。だって÷2がないもの。
だからね、計算を見直すんじゃないの、式を見直すの。
正しい式なのか、書いて計算する前に見直して、問題を解いた後にも見直すの。

図形に書き込む問題

正方形の対角線から面積を出す問題。
対角線から面積が出せるようになったのだけど、おもむろに一辺を出そうとする。
…出ないぞ?2で割ってルート2掛けても、ルート2で割ってもいいけどさ。

そして対角線の半分の1辺をもつ素敵正方形が完成。
式書いて、計算して、答え方も見直して。
「へー、だんだんスムーズになってきたねー。じゃあ答え合わせでいい?」
「言い方がさっきと違う!きっと間違ってるんだ!まだ見直しする!!」
すっかり信用ないね。
まぁ、見直ししたいなら、家だし止めないよ。
「うん、式も計算も答えもバッチリ!いいよ!」

はい、ざんねーん。

「えぇぇ!どこが!」
だって素敵正方形になっているもの。
ね、図形に書き込みって怖いのよ。もしそこで間違えたらもう終わりだからね。
だから、書き込みするなら絶対に合っているときしかダメだよ。

収穫

あー、楽しかった。
今日だけでも、答え方は毎回見直すようになったし、式も見直すようになった。
今日は結局一回も間違えなかったけど、計算も。
なにより、見直さないと間違えているんだという意識を大分持つようになった。

面白いもので、こちらから確実な正解を求めるよりは、むしろ間違ってくれたらおもしれぇんだけどなぁという態度で臨んだ方が、子どもの方から勝手に見直しを始めてくれることが多い。
小中学生の、男の子は特に。太陽と北風かよ。

個別の塾講師していたときも、ある程度力はついてきたけど、勉強は基本嫌いでさっさと終わらせたいような子によくやっていた。
「もう多分、今のキミならヨユーなんだろうけど、試しにやってみね?」「だよねー、ソッコー終わっちゃうよねーこんなザコ問。わりぃね心配性で。もう万が一にも間違えないよねー」的な。

自分にも、この問題は解ける!っていう喜びをキープしたいのか、やりっぱなしで終わりな状態から一回は振り返ってくれる。
そうすると実はけっこう転んでいることにも気づくから、次から同じような転び方はしなくなっていく。
転んだときもプライドを削らないように、「あれ?ほんとだ、ごめんオレ答え見間違えてたわ」とか「あら?オレも同じように計算間違えちまってた」とか適当にフォロー。

褒めるふりして煽ったり、へりくだるふりして煽るのは、こっちも楽しいし。
基本、怒られてきたり注目されなかったりしてきたような子達なんだろうね。
下手に出るとだいたい思惑通りに動いてくれる。


まだ本科テキスト終盤レベルの難しい問題には手が出ないが、そちらに手が出るようにするよりは、解けたはずの問題を確実に正解する力の方がテストの得点には重要、っていうか対策をしやすい。
そのために、わかりやすく転ばせて上げた方が、本人に気づきがあるんだろう。
口でどこが間違っていたか説明しても、あくまでそれは課題発見であって、どうやって見直し中に気づけばいいのかのソリューションとは、微妙に違うから。

まぁ、長男くん、公式が全部使いこなせなさそうだから、次の育テの結果でもこういうミスがまだ見られるだろうけど。
結局今日、半分くらい間違えたからな。
見直しをし始めて、時間が足りなくなるかも。
慣れだよ、慣れ。

見直しの意識もそうだけど、栄冠+補充問題を途中であきらめずに、一通り全部自分で解けるところまでいった、というところが素晴らしい。
「個々の単元だけじゃなくて、勉強自体ができるようになっているんだね、頑張ってきたからね、すごいね」x3くらい盛大に褒めたげた。
こんなガラスよりミエミエでスケスケの褒め方であろうと、9歳くらいじゃ承認欲求が満たされた喜びと快感に抗えまい。ククク。

…前回といい、面積の単元は、生徒が混乱していることを予想しているのか、問題が学びなおし3でも簡単な気がするけど。それは言わんとこ。